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ストレスは必ずしも体に悪いわけではない
日々ストレス社会を生きていく皆さんには、タイトルだけで、
「ええ! ストレスがいいなんてあり得ないよ」
と思われる方も多いと思います。「ストレス」=「体と心に悪いもの」という考えが、なんとなく皆さんの頭の中に描かれている認識なのではないかと思います。
しかし、現在の心理学の定説では、
「ストレスは必ずしも悪者ではない」
というものになっています。俗に成功者と呼ばれる人々は、大きなストレスを受けたときに、それを成長の力に変える能力を持っています。
ポジティブとネガティブの違い
「そんなことできるのは強いメンタルの持ち主だけだよ」
という意見も出てくると思います。しかし、メンタルは強ければいいというものでもありません。
一般的にポジティブな人は、行動力があって物事をグイグイ進めていく人というイメージがあります。しかしその反面で未来への見通しが甘かったり、注意力がなかったりといったデメリットも抱えています。
反対にネガティブな人は、日々のストレスを重く受け止め、いつまでもクヨクヨしている人間というイメージがありますが、物事を注意深く進め着実に成果を上げることができたりします。
成功者にはネガティブが多い
成功者は実はネガティブな人が多いです。
成功者は何度も失敗を繰り返しているのですが、彼らは失敗を冷静に分析して、次に生かします。
ここが単なるポジティブ思考の人と違う点です。
ただ元気なだけのポジティブな人は、あまり分析を行わず、失敗したらとにかく次に行きます。
成功者のなかでもそのような無鉄砲で成功した人もいるのですが、大抵は偶然上手く行っただけか、その無鉄砲さを補える人材を部下に持っている場合が多いです。
マインドセットを変える
ストレスに押しつぶされそうになっている人は、「マインドセット」を変えることでストレスを上手く活用できるようになります。マインドセットとはいわゆる思考様式、心理状態、価値観のことをいいます。つまり、
・ストレスは体や心に害があるものではない
・ストレスが自分に成長をもたらす
と考えることでストレスの質を変えて、ストレスを上手く活用できるようになるというものです。
マインドセットの実験
考えるだけで効果あるの?
と思われるかもしれませんがアメリカで行われた実験では、それを証明するようなデータが出ています。
約3万人の成人を対象に行われた実験で、強いストレスを感じている人たちのうち、
「ストレスが体に悪い」と思っている人たちは、そうでない人たちに比べて死亡リスクが43パーセントも上昇した
という結果が出ています。この実験で強いストレスを受けていたとしても、「ストレスが体に悪い」というマインドセットを持つかどうかで、死亡リスクが変わることが分かりました。
気の持ちようとは、よく言ったものです。
ストレスの活用
ストレスは自分に成長をもたらす
とマインドセットを変えるだけで、これまで敵だと思っていたストレスが味方になるわけです。
ストレスはどんな人でも感じているものです。それを「ないもの」として扱うことは危険です。チューリッヒ大学が行った調査では、
「ストレスを避けたい」と思っている人ほど鬱病が多い
という結果が出ています。ストレスを避けようとすることで、ネガティブな感情が巻き起こり、それをコントロールできずに病に至るわけです。そして人は一時的なストレス解消法に逃げ込みます。
ギャンブルであったり、スマホであったり、タバコだったり、アルコールだったり、暴飲暴食だったりです。これらのストレス解消効果はドーパミンの働きにより一瞬はありますが、そもそもそのストレス自体はなくなっていませんし、ただの逃避です。ストレス自体を受け入れなければ、さらなるストレスを生み出します
ストレスについての考え方を変える
・ストレスは解消するものではなく、向き合うもの
・ストレスは活かせる、味方に出来る
・自分にストレスがかかっていると認める
まずマインドセットを変える、考え方を変えることからストレス対策は始まります。
そこからストレスの原因究明であったり、原因を取り除く作業を始めます。ストレスは受け入れた上で活用するものです。まずはマインドセットを変えましょう。