目次
人間関係をラクにする
「人間の悩みは、すべて対人関係によるものである」
というのはアドラー心理学の考え方です。
お金の悩みも恋愛の悩みも趣味の悩みも、気になる人と仲良くなりたいといった悩みであっても、果ては鬱病だって、すべての悩みは、分解していくと人間関係の悩みに行き着きます。アドラー心理学的に考えると、人間関係を改善すれば悩みは消えるということになります。
アドラー心理学の説明は別の機会に譲るとして、今回は「どうすれば相手との親密度を上げることができるのか」について紹介していきたいと思います。
認知的不調和を覚える
人間の脳は、気持ちと行動が一致しないと不快になるようにできています。これを
認知的不調和
といいます。認知的不調和が起こっているとき、脳は無意識に気持ちか行動、どちらか一方を変えて、行動の整合性を取ろうとします。
仕事をやりたくないと思いながら仕事をしていると、仕事が遅くなるのは認知的不調和を脳がコントロールして作業効率を下げているからです。
初対面の人と仲良く出来る人
初対面の人とでも誰とでも仲良くなれる人っていますよね? 彼らが無意識に行っているのが、相手に認知的不調和を起こさせるという行動です。
例えば、プライベートな話は家族や友人にしかしないものです。
何かのきっかけがあって、親しくない人とプライベートな話をすると、「認知的不調和」が起こります。すると、
脳は親しい関係をやめるか、相手を親しい人だと思い込もうとします。
結果、初対面であるにも関わらずお互い打ち解けることができます。
認知的不調和で誰とでも仲良くなれる
この原理を知れば、自分で認知的不調和を起こすことができます。話し相手に、わざとプライベートな話題を持ちかけて、
「自分はこの人と仲がいいのだろうか」
と一瞬不快感を持たせ、そのまま話していくうちに相手の脳に修正を入れるというものです。こうすることで、初対面の人とでも、打ち解けた仲のいい人の印象を与えることができます。
恋愛にも使える
この心理テクニックは、恋愛でも使えます。気になる人、好きな人がいる場合、カップルしか話さないような話題を相手に振ります。結婚観とか将来設計についてとかがいいでしょう。
個人的な話をするうちに、相手が交際の道を考えるようになります
ただし、ある程度仲良くなってからこの話題は振って下さい。さして仲良くない人に、人生に関わる話はさすがにできません。
逆に引かれてしまうリスクもありますので、趣味の話などから段階を踏んでいくことをオススメします。
まず自分から情報を出す
相手に認知的不調和を起こさせるためには、その相手に話してもらわなければいけません。いきなり込み入った話をすると、かえって失敗するケースもあります。
そこで「自己開示」を使います。
やり方は簡単です。プライベートな話題を振るとき、まず自分からそれについての情報を開示します。そして、同じことを相手に尋ねることで相手からの答えをもらいやすくします。
「僕は実家が埼玉県の草加市なんですが、Aさんはどこですか?」
「私は千葉県の茂原市です」
このテクニックの巧妙なところは、
相手に話させなければいけない状態を自動的に作ってしまう
ところです。自己開示をすることで、
「俺が話したんだからもちろん話すよね?」
という雰囲気に持って行ってしまうわけです。
イメージが変わっていく
このテクニックを使うと、最初は「馴れ馴れしいヤツ」と思われる可能性が高いのですが、認知的不調和によって徐々に自然な会話になっていきます。
押しが強いと苦手意識を持たれるリスクがありますが、自己開示は、
両方の情報が一見フェアに掲示
されているので、そのリスクは低いと思います。会話の主導権もこちらが握っている状態なので、話題を選ぶこともできます。
気になる人、好きな人と仲良くなりたいという人は使ってみて下さい。
まとめ
・初対面の人と仲良くなるには、認知的不調和を起こさせる
・認知的不調和は恋愛にも使える
・認知的不調和を起こすには、自己開示をする
打ち解けた仲になりたい人に、是非試してみて下さい。