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精神状態は外見に現れる
落ち込んでいるときに下を向きがちになったり、嫌なことがあると固く口を閉ざしてしまったりしませんか?
精神状態は姿勢や表情、態度、つまり外見に現れます。
これは意識して行われるときもありますが、多くは無意識のなかで行われます。機嫌が悪いときに腕を組むというのも、心理的な壁が無意識に外に出てしまっている状態です。
オープンポジション
腕や足などを開いている状態をオープンポジションと呼びます。
反対に、腕や足などを閉じている状態、つまり腕を組んだり足を組んだ状態をクローズドポジションといいます。
人間は相手に心を開いているときは、オープンポジションをとると言われています。動物が、飼い主にだけ弱点であるお腹を見せるのに似ています。
ようするに、話している相手がオープンポジションを取っていれば心を開いている、好意を持っていると言えます。
仕草で説得の難易度が変わる
アメリカの心理学者マクギンリーが行った、オープンポジションとクローズドポジションの実験があります。
オープンポジションとクローズドポジションどちらが、相手を説得しやすいかを調べるものでした。
実験の結果、オープンポジションの方が、クローズドポジションの人より好感度が高くなり、さらに説得力が高まるということが分かりました。
アップル社のプレゼンで、身振り手振りを大きくして話すというのは、心理学的に好感度と説得力が高まる合理的な方法であることが分かったわけです。
オープンポジションの例
オープンポジションを相手が取っていると、自分に好感を持っているということは分かったと思います。
では、どんな反応がオープンポジションなのでしょうか。少しだけ例を紹介します。
ボディランゲージが大きい
これは想像つくと思います。大きな身振り手振りをしているということは、それだけ腕を大きく広げているということです。
相手が、好意を無意識に表していると考えていいです。
手のひらを見せている
手のひらを見るというのも重要です。人間は、後ろめたいことがあるとき無意識に手のひらを隠す癖があります。
手のひらを自分に見せているか確認すると、相手の好意が分かります。
口が開いているか
普段から、バカみたいに口を開けているのとは違います。会話の最中、口を半開きにしているかを確認します。
人間は話を聞く意志があるとき、無意識に口を開き気味にするそうです。
厳密には、口が開いていなくても、柔らかく閉じている状態でも大丈夫です。相手の口が真一文字になっているときは、話に興味がないときなので注意して下さい。
足を組んだ回数で心理状態が分かる
仕草から様々なことが分かります。
精神医学者のシェフレンが提唱した理論で、
足を見ればその人の心理状態が分かる
というものがあります。人間が足を組んでいるときに、組み替えるのは平均で20分間に2~4回であり、それ以上の場合は昂ぶった感情を抑えようとしている状態のようです。
落ち着きのない態度のときは、精神的に昂ぶっているということですね。
ちなみに、組んだ足が右足を上にすることが多い人は内気で、左足を上にすることが多い人はわがままな人である傾向が強いそうです。
観察をすれば好意は見抜ける
もちろん、100パーセントではありませんが、仕草は無意識に起こる物のほうが多いです。ですから、観察を続けていくことが重要です。
また、相手の好感度を上げたい場合は今回紹介した方法を逆手にとって、オープンポジションで相手に話しかけることを意識するとよい結果が得られるでしょう。