相手を美化してしまう遠距離恋愛は近距離恋愛よりもキケン!【遠距離恋愛の基礎知識】

相手を美化してしまう遠距離恋愛は近距離恋愛よりもキケン!【遠距離恋愛の基礎知識】

「女性とビル群のシルエット」[モデル:Mizuho]

遠距離恋愛は続かない

と言われていますが、これは本当なのでしょうか?

今回は、遠距離恋愛についての記事です。主に以下の内容をご紹介します。

・遠距離恋愛が続かない理由

・遠距離恋愛の見せる錯覚

・遠距離を終えた後に訪れる試練

・それに立ち向かうために覚えておいた方がいいこと

現在、遠距離恋愛をしている人は知っておくと、長続きに役にたつと思います。

 

 

目次

遠距離恋愛が続かない理由

「悩ましい感じでイライラ」[モデル:土本寛子]

心理学的に見た、遠距離恋愛が続かない理由はいくつか思いつきます。

そのなかの一つをご紹介します。

初めは興味がないと思っていたとしても、何度も見たり聞いたりするうちによい感情が起こることを、

ザイオンス効果(単純接触効果)

といいます。たまにしか会えない遠距離恋愛の相手より、毎日会社や学校で会っている異性に好意を抱きやすいということです。

「遠距離恋愛でも、毎日電話すれば大丈夫でしょ?」

という人もいますが、これはちょっと厳しいです。というのも、人間は物事の認知において55パーセントを視覚情報で判断しているからです。

ちなみに聴覚情報は38パーセントです。これだけで遠距離恋愛していることが、かなり不利になることが分かると思います。

ただ、この問題も解決不能であるかというと、そうでもないのかもしれません。

最近はスマホのカメラが発展しているので、テレビ電話という形で連絡をとれば少しはその差を埋められるかもしれません。

遠距離恋愛が燃える理由

共通の障害があった方が、目的を達成しようとする気持ちが高まる状態のことを、

ロミオとジュリエット効果

といいます。これはアメリカの心理学者リチャード・ドリスコールが、シェイクスピアの代表的戯曲『ロミオとジュリエット』にちなんで命名した心理効果です。

遠距離恋愛では、常に遠距離であるという障害がつきまといます。それがかえって二人の気持ちに火を点け、恋愛感情を高めていくというものです。

確かに、普通に付き合っているよりも恋愛がドラマチックです。

遠距離恋愛が見せる錯覚

「カルテを持った白衣姿の女性」[モデル:さとうゆい]

遠距離恋愛中は、めったに会うことができないので、会わない間は頭の中で相手のことを考えています。

そのとき、相手を美化しすぎてしまいます。これはある実験で分かっています。

オハイオ州立大学のローラ・スタフォードは、72名の遠距離恋愛をしている人を調べました。

その中の半分の36人は、遠距離恋愛が終わって近くに住むようになった人たちでした。

スタフォードによると「相手のイヤなところに目が行く」と答えたのは、遠距離恋愛中のグループは25パーセントだったのに対し、遠距離恋愛が終わったグループは61パーセントに跳ね上がっていました。

調査の結果からも分かる通りに、遠距離恋愛中は相手のいいところばかりに目が行って、美化してしまっているようです。

遠距離恋愛を終えたあとに訪れる試練

「あの日見たサンセット、僕と君はワンセット(長間浜ビーチ)」[モデル:大川竜弥]

さらにスタフォードの研究によれば、遠距離恋愛が終わったカップルのうち、3分の1は3ヶ月以内に別れてしまっていたといいます。

「じゃあずっと遠距離の方がいいじゃん!」

と思う人もいるかもしれませんが、そうとも限らないでしょう。いずれは結婚を考えているのなら、そもそもそのような選択肢は生まれてきません。

遠距離恋愛から近距離恋愛に移すというのは、遠距離恋愛をしている人が絶対に通らなければならない試練であるといえます。

遠距離恋愛から結婚に至るには?

「ゴロ寝中のにゃんこ」

現在、遠距離恋愛をしていて結婚を考えていなくても、もっと近くに住みたいと思っている人はたくさんいるでしょう。

しかし、遠距離恋愛の壁を飛び越えたとしても、イメージの壁で阻まれる危険性があるのはすでに書いてきた通りです。

では、どうすればいいのか?

いかにして、イメージとリアルの帳尻を合わせて行くかがカギとなります。

実際に会わないと分からないこと、というのはあります。ですが、お互いがお互いの本音をぶつけることで、その溝も埋めることができるのではないかと思います。

ついつい自分をよく見せようとしてしまう人も、相手に自分の弱いところをさらけ出すことによって、実際に近距離恋愛になったときでも長続きするようになるはずです。

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