そのイヤだという感情、実は思い込んでいるだけかも【メモリーバイアス】

そのイヤだという感情、実は思い込んでいるだけかも【メモリーバイアス】

「どこまでも続くメタセコイヤ並木の道路」

ふとしたきっかけでイヤなことを思い出す。

みたいなこと、誰でも経験したことがあることと思います。

未来に向かって頑張っているつもりでも、ふとしたことで昔のことが頭をよぎる。そういう人も多いでしょう。

その思い出した昔の記憶は、悪い物が多いんじゃありませんか?

彼女にフラれたとか、受験に失敗したとか・・・。

実は、人はいい記憶よりもイヤな記憶の方が記憶に残りやすいんです。

メモリーバイアスとは?

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バイアスは、思考の偏りや思い込みのことです。

バイアスには様々な種類があります。過去の記憶にとらわれたり、過去の記憶を歪ませてしまうバイアスを、

メモリーバイアス

といいます。メモリーバイアスが働くと、ネガティブな方向に思考が偏り間違った意思決定をしてしまいます。

いつも思い出すのは最悪の記憶

ハーバード大学は、メモリーバイアスについての実験を行いました。

地下鉄に乗っている人を対象に、

「電車を乗り過ごしたときのことを思い出してみてください」

と質問をします。すると、ほとんどの人が自分にとっての最悪の乗り過ごし体験を思い出して、エピソードを語ったそうです。

乗り過ごした経験が何回かあったとしても、ふと聞かれたとき人は最悪の体験を思い出してしまうということです。

ちなみに、この脳の機能自体に罪はありません。

メモリーバイアスは、人類が進化してきた歴史の中で必要なものでした。例えば、原始時代にマンモスに襲われたとき、その最悪の体験を記憶して伝えていかずに忘れていくだけだったらとても生き残ることができません。

現代人にメモリーバイアスは必要ない

「ジャンプするビジネスマン」

しかしながら、現代を生きていく上でメモリーバイアスは、イヤな記憶を想起させるだけの邪魔者です。

まったく必要ないかというと、そういうわけでもないのですが活躍の場は大幅に減っていることは確かです。

メモリーバイアス対策について、ハーバード大学は2つの方法を提案しています。

1,自分の記憶を疑う

自分が、過去最高の体験か過去最悪の体験のどちらかしか思い出していないのではないか、と疑ってみます。

バイアスのかかった人間の思考は極端に出来ているので、最高か最悪どちらかしか思い出さないようにしがちです。

そこで、多角的に物事を見れるように、思考回数そのものを増やしてしまおうということです。データが増えれば、平均化して見ることもできます。

2,記憶に関する日記をつける

イヤな記憶や楽しい記憶、日常で感じた感情を日記にします。

日記は簡単なもので大丈夫です。

ようするに、記憶の想起ができればいいので自分が分かる文字で書き、自分が思い出せる程度の短文でいいわけです。

箇条書きにしていけば、時系列順に追えるので便利だと思います。

イヤだという思い込み

「屋外で考え込むヘルパーの女性」

本当にイヤだと思っているのだから、思い込みもなにもない。

もっともな意見です。ただ、気づかないうちに過去の記憶を思い出し、勝手に結びつけてイヤな思いをしていることもあります。

正直な話、バイアスがかかっているときは、なかなかそれに気づけません。なので、バイアスにかかる前の対策が重要だと思います。

日記はハードルが高くても、記憶の平均化は頭の中でできるのでお手軽です。

やってみると、今よりもちょっとだけバイアスがかかりにくくなるかもしれません。

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