「ああ! テストダメだ!」
「ダメだと思うと本当にダメになるよ」
「そんなわけないじゃん!」
ダメだと思うと本当にダメになる。
よく言われることですが、本当なのでしょうか? 完全に間違いというわけではないようです。
人間には、無意識に思っていることに沿った行動をとる傾向があります。
この傾向のせいで、無理だと思うと本当に無理になるみたいなことが起こることもあるようです。
目次
思考が現実化する自己成就予言
こうなるんじゃないか、みたいに思って行動していると、実際に思ったことが起きたりします。心理学ではこのような状態のことを、
自己成就予言
といいます。予言というと大仰ですが、これは多くの人が実際の生活のなかで経験していることです。
例えば、人前で話すのが苦手だと思っていると初対面の人と会ったときや、なにかの発表のときに妙に緊張してしまったりします。苦手と思っているだけで、発言に力がなくなり意見も通りずらくなるわけです。
他にもこんなのがあります。恋人にフラれるのではないかと思ったとして、無意識に何度も「私のどこが好き?」などという質問を投げかけます。恋人はそれに嫌気がさして、別れてしまう。
ポジティブな自己成就予言をする
お気づきになった人もいるかもしれません。
この思ったことが現実になるという流れ、引き寄せの法則に似ていることを。ほぼ同じと言ってもいいかもしれません。
自己成就予言は、ポジティブな方向にも作用します。
例えば、絶対の自信でテストに挑むと実際にいい成績だったり、手応えアリと思っている取引が実際にまとまったり。
期待することで、実際にいい方向に行く心理効果をピグマリオン効果といいます。
結構、引き寄せの法則に関して訝しむ人もいるのですが、引き寄せの法則は単なるインチキではなく、あながち間違いでない法則ということになります。
もちろん、いろいろ矛盾のある法則であることは間違いないですが・・・。
使えない社員は本当に使えなくなる
例えば会社や部活で先輩が、
「おまえは才能がない」
と言ったとします。面と向かって言われなくても、なんとなくその空気を感じる。そういうとき、その社員や部員は本当に才能がなくなります。
相手に悪い印象を持つことで、本当に悪い結果を出してしまうことをゴーレム効果といいます。
会社や部活動の団結力を高めたいのなら、その能力のなさをどう補うかを考えなくてはいけません。
ゴーレム効果で個人の能力も低下するので、才能がないという態度を部下や後輩にみせるだけでグループ全体の能力に響いてきます。
ポジティブな情報をできるだけ表面に出して、ネガティブな情報は隠すか控えるようにすると将来的な成長が見込める気がします。