旅行に行くとき、一人で行きますか? 複数人で行きますか?
旅行に行くとき、誰が計画を立てていますか?
なにか物事を決めるときに迷うときもあれば、すんなりと決まるときもあります。一見、その都度バラバラに決めていると思われる選択肢でも、実は選択をするときの思考方法は同じだったりします。
思考方法はそれぞれバラバラなのですが、一人の人間が使っている選択するときの思考法は実は一定の傾向があります。
今回の記事では、「旅行の計画の立て方で分かる現在の自分」という記事です。千里眼とまでは行きませんが、選択の傾向から自分が今までどういった選択をしてきたのか分かると思います。
目次
意思決定スタイルとは?
例えば、ABCの箱がテーブルの上に置かれていたとします。どれか好きなモノを1つ選んでいいといわれたとき、どれを選びますか? 箱は、それぞれ以下のような特徴を持っています。
・Aの箱・・・1番大きい
・Bの箱・・・一番背が高い
・Cの箱・・・中身が見えていて、ぬいぐるみが入っている
中身が見えているCのぬいぐるみが安全な気もしますが、ひょっとするとAの箱には更に大きなぬいぐるみが入っているかもしれません。Bの箱もひょっとしたらスカイツリーの模型かもしれません。
中身が分かっている分、Cを選ぶ人が多いと思うかも知れませんが、意外に「大きい物にはいい物が入っている」という考えでAを選ぶ人も多そうです。
また、見てすぐに箱を選ぶ人もいるでしょうし、じっくりと箱を観察してから選ぶ人もいるでしょう。単なる箱の選び方でも、このように人それぞれ違います。心理学ではこのような個人個人の選択のタイプのことを、
意思決定スタイル
といいます。人間は、それぞれが持った意思決定スタイルに影響を受けて、選択をしています。
意思決定スタイルは5つに分類されいている
アメリカのボーリング・グリーン州立大学の研究チームによると、意思決定スタイルは5つに分類されるそうです。
それは以下の通りです。
合理的スタイル・・・選択肢を分析、比較し合理的に判断するタイプ
直感的スタイル・・・自分の直感を元に判断するタイプ
依存的スタイル・・・他人の意見や情報を元には判断するタイプ
回避的スタイル・・・決定を先延ばしにするタイプ
自発的スタイル・・・選択スピードが早く決断力があるタイプ
旅行計画はどう立てている?
冒頭で、「旅行は一人で行くか、複数人で行くか」という質問をしました。一人旅がメインの人は、少なくとも他人の意見や情報で判断する依存的スタイルでないことが分かります。
おそらく一人旅メインの人は、旅行の日程を独力で組んで旅に出る合理的スタイルか、行く先はその日に決めるという直感的スタイルどちらかが多いと思います。
では、複数人で旅行に行くときの選択肢はどうでしょう? それぞれ見ていきます。
合理的スタイル
複数人で旅行に行く場合、合理的スタイルの人が一人でもいると旅先でのトラブルが必要最低限のものになります。
旅費を安くするというのが目標なら、快適かつ安価な飛行機を見つけてくれたり、コスパのいいホテルを見つけてくれたりします。
旅先の日程を立てるときに、慎重になりすぎることもありますが、理想と思われる選択をしてくれます。
直感的スタイル
複数人で旅行に行って、直感的スタイルの人が先導して計画を立てると旅行の日程が立てずらくなります。
例えば、旅先を決めるときでも、これと思ったものがあれば決断は早いのですが、ピンとくるものがないと永遠に悩み続けてしまいます。
ただし、そのときに一番楽しいと思ったものを選んでくれるので、旅先でスゴイつまらないという現象も起きにくいといえます。
依存的スタイル
複数人で旅行に行ったとき、全員が依存的スタイルだった場合は地獄です。
依存的スタイルは他人の情報を、そのまま肯定するので意見がないと話を進められません。
旅行に行こうと言い出したものの、いつまで経っても行き先を決められないときは他者の意見を待ちすぎている依存的スタイルの可能性があります。
また、いつも合理的スタイルの人が立てた計画の通りに旅程をこなす人もこの依存的スタイルの人です。簡単に言うと人任せということです。
回避的スタイル
例えば、旅先をハワイしようということで意見が固まってきているときに、
「ちょっと待って、グアムもいいんじゃない」
みたいに最終決定を先延ばしにしてしまいます。ハワイまでの飛行機などを見つけて、粗方計画が固まっていても、このタイプの人は選択すること自体を避ける傾向があります。
そのため、優柔不断で選択するのに非常に時間が掛かります。
自発的スタイル
旅行計画を立てるとき、ポンポンと次々にプランを立てていける人です。
一見、よさそうに見えるのですが、ちょっとした落とし穴もあります。というのも、このタイプの人は比較検討するというような合理的な判断より、決めること自体を重要視しているからです。
そのため、よく考えられていないプランになり、予算オーバーしたり乗り継ぎの飛行機に遅れたりするというトラブルが起こることもあります。
旅行計画の立て方で分かる現在
同大学の研究で、上記の5つの意思決定スタイルのうち、もっとも幸福度が高いのは合理的スタイルの人であるということが分かっています。
その都度、最善と思われる選択肢を選んでいるので当然と言えば当然です。
逆を言えば、それ以外の意思決定スタイルを持っている人は幸福度が高くなりにくいということも言えます。もちろん極論です。
ただ、合理的に考えていった方がいい結果が得られる確率が高いのは確かなようです。
旅行計画をいつも感覚だけで選んでしまったり、他人任せだったり、決定を長引かせたり、決定中毒だったりする人は合理的スタイルを身につけるといいでしょう。