ダイエットのため毎日ランニングをしたい
増税もしたしそろそろ禁煙したい
資格を取るために勉強したい
いろいろな目標があって、習慣化を目指す人がいます。ですが、意気込んでやってみても、なかなか定着しないといった悩みもあるでしょう。
そもそも、習慣化させるためにはどのくらいの期間が必要なのでしょうか?
その答えは学者によってバラバラです。習慣化づける方法というのはいくつかあるのですが、結局のところ人による、としか言えないのが現状です。
今回は、習慣化についての記事です。学者だけでなく、著名人の習慣化についてもご紹介しますので、習慣づけの参考になると思います。
目次
習慣化の定説21日説
習慣化に必要な日数として、よく言われているのが21日説です。
21日間続けたものは、習慣化して続く。
果たしてこれは本当なのでしょうか? 僕自身の過去を振り返ってみると、21日間つまり3週間続けたものでも平気でやらなくなったりしています。
例えば、タバコをやめようとする人が3週間禁煙したからといって、4週目も吸わないのかといわれると、かなり怪しいものです。
ちなみに、現在ではこの21日説というのは多くの学者によって否定されています。
習慣化の期間は大きな幅がある
ロンドン大学のフィリップ・ラリー氏もやはり、21日説を否定します。
ラリー氏によると、習慣化を身につけることができるかどうかには、かなりの幅があるそうです。
早い人は18日
遅い人で254日
というのがラリー氏の出した結論です。
つまり、早い人はおよそ2~3週間で習慣を身につけられ、遅い人は8ヶ月以上かかるということになります。
66日説というのもありますが、その説もラリー氏の言う習慣化の期間に含まれています。
ここまで幅があるということは、やはり習慣化は一筋縄ではいかないということなのでしょう。
やらなかった日があったときはどうする?
例えば、習慣化しようとしているときに、なにかの都合でできなかった日があるとします。そういったときが習慣化の一番の敵です。
このとき、再び習慣化をさせるためにはどうすればいいのでしょうか?
よく習慣化に失敗したときに、
「明日はやろう!」
と思う人がいますが、認知科学者の苫米地英人氏はこれを否定しています。苫米地氏によると、
一度やらなかった日はあえて次の日もやらない
ほうが上手くいくとのことです。一度サボると、習慣化できなかったことに対して、人は自分を責めてしまいます。責め続けた結果、
「自分はなんにも習慣化できないダメなやつなんだ」
と脳内で決め付けが起こってしまって、より習慣化がしにくくなります。できなかった次の日はあえてやらず、
「明日はこうしてこうやって、こうすれば習慣化に戻れる」
と次につなげるビジョンを考えていった方が効果的なわけです。
よく、習慣化をするにあたって、やったりやらなかったりするのはNGといわれていますが、これは新しい考え方だと思います。
誰だって自分に甘い
習慣化は、厳しい道のりであることを理解する必要があります。
気合いでやろうと思っている人ほど、挫折します。人間は自分に甘い生き物だからです。俗に、最初の2週間が一番ツライと言われています。
多くの習慣化しようとしていたことが、この2週間を越えられずに破滅していきます。そうなるぐらいだったら、多少の甘さを残しておいた方がいいでしょう。
芥川賞作家の田中慎弥さんは、毎日机に座ることを自分に科しています。しかし、一日に1行しか書かない日もあるそうです。
人間なんですから、波というものがあります。その波を受け入れて、小説を書けないときはベッドに横になる日もあるといいます。
禁煙であれば週に一回は吸う
ダイエットであれば週に一回は大食いする
このぐらいの甘さがあった方が、長期的に見れば上手くいくと思います。