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日本人はネガティブ思考
ウェルズリー大学の心理学者ジェリー・K・レムは、人間の心的傾向を、
・戦略的オプティミスト
・防衛的ペシミスト
の2つに分類しています。
戦略的オプティミストは簡単に言うと、ポジティブ思考の人のことで、
防衛的ペシミストは、ネガティブ思考の人のことです。
日本人の98パーセントの人は、防衛的ペシミスト、つまりネガティブ思考に当てはまるといわれています。
ネガティブは治せない
この心理的傾向ですが、一説によると生後4ヶ月で決まっているため、三つ子の魂百までのように、一朝一夕で変えられるものではありません。
ネガティブな人はネガティブでいるより、ネガティブを活かすことを考えた方がいいです。
ネガティブなイメージを持った方が上手く行く
ジュリー・K・レノム博士の行った、ダーツを使った研究があります。
防衛的ペシミストの被験者が、ダーツを投げる前に、
「真ん中に刺さる」
というポジティブな想像をして投げた時と、
「ダーツ盤の外側に刺さるかもしれない」
というネガティブな想像をして、ダーツを投げました。
実験の結果、ネガティブなイメージを持って投げた方が30パーセントも的中率が上がったそうです。
コーピングイマジナリー
想定される最悪のケースを想定することを、
コーピングイマジナリー
といいます。これを行うと、最悪のケースを想像して、どうすればそうならないか、そうならない為の計画を立てていくことができます。目の前の目標に向かって歩んでいる時、目標について、
「こうなったらどうする?」
というリストを作っておくといいわけです。多くの日本人はネガティブ思考の持ち主なので、問題をできるだけ具体的に想像して、考えておくと、いざというときの備えが出来ます。
危機対策リストを作っておく
いわば、災害の時に使える危機対策リストのようなものです。例えば、仕事が順調に進んでいても、
「ひょっとしたら、終わらないかもしれない」
と最悪を想定することで、逆に余分に仕事を終わらせることができたりするかもしれません。ようするに、最悪を想定することで安心感を得ることができるわけですね。
ただし、安心感を得るためにはそれなりの努力は必要です。
想像した最悪の状況をどうやったら克服できるか、対処法のイメージを具体的に思い描いておかないと、ただ不安感が募るだけという結果になりかねません。
不安は紙に書き出す
不安なことを紙に書き出すことを、エクスプレッシブライティングといいます。
コーピングイマジナリーも、しっかりと手書きで紙に書いた方が、効果を得られます。
ネガティブな想像をするとダメと思われがちですが、ダーツの実験でも分かる通り、ネガティブな想像をした方が成功する確率が上がるんですね。
紙に書くことで、悩みが目に見えるようになる
ご活用ください。