目次
世界の3大心理学者
世界3大心理学者は、以下の3人です。
・フロイト
・ユング
・アドラー
フロイト
フロイトは、人間の行動にはすべて心理的な原因があり、無意識のなかに起こっているといいました。
無意識が現れるといわれる「夢」に着目し、夢を分析することによっての無意識の研究もしています。
ユング
ユングはフロイトの弟子で、一部を除きフロイトと同じ考え方です。
ユングは人間を2つのタイプに分けました。それは「内向」と「外向」です。また、心を「思考」「感情」「感覚」「直感」の4つのタイプに分けました。
ユングは、今日のカウンセリングでよく使われているタイプ論を唱えたことで有名です。
フロイト、ユング派の鬱病治療
鬱病の治療を論じるとき、フロイト、ユングに共通していえる考え方はこうです。
「過去に心の傷となった経験があり、その記憶が鬱状態を生み出している」
いわゆるトラウマです。彼らの考え方では、トラウマを克服すれば、鬱状態が治り、会社や学校に行けるようになるというものです。
原因と結果みたいな感じです。
しかし、現実には記憶のどの段階から、そのトラウマが生じているのかを突き止めるのは難しいです。漠然と因果関係は掴めているという人は多いと思いますが、そもそも本当にそれが原因なのでしょうか。
心の芯の方まで辿っていくと、全然違う原因だったりしそうです。ようするに、フロイト、ユング派の考え方では克服が困難なんですね。
まったく新しいアドラー派の考え
アドラーはフロイト、ユングとは完全に逆の考え方をしています。
アドラー心理学は近年、『嫌われる勇気』で広く知られるようになったので、耳にしたり書籍を実際に読んだこともある人も多いと思います。
例えば、鬱病で会社や学校に行けないとします。その時、アドラー心理学ではこう考えます。
「会社や学校に行きたくない動機が先にあって、自分を正当化させるために自分から鬱病になっている」
アドラー心理学では、「会社や学校に行きたくない」ことが原因であり、鬱状態はそこから起こった結果であると言っています。かみ砕くとこういうことです。
「会社に行きたくないから鬱病になった」
こう言うと、元も子もないのですがアドラー心理学を読み進めていくと、納得できるようになります。
行動の理由を過去に求めるといった状態です。
この考え方は、認知科学者の苫米地英人氏の考え方にも似ています。氏の考え方は「時間は未来から過去に向かって流れている」というものです。現在の状況を過去のせいにしないという点において、共通点があるといえるでしょう。
人間の悩み
今回は軽く触れる程度にしたいと思います。最後に、アドラーが残した有名な言葉をご紹介します。
「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」
お金の問題も、家族の問題も、物欲の問題だって、すべての悩みは対人関係の悩みということです。
なんだか書いていて、耳が痛いです。いや、目が痛いか(笑)
アドラー心理学は、現代人が多く共感できる要素を持っています。取りあえず、幸せになれる勇気を一読されることをお勧めします。
価値観が変わるかもしれません。