目次
集中学習とは?
勉強法には、集中学習と分散学習の2種類があります。
集中学習は、ある学習課題が十分に理解できたあと、すぐに同じ内容の課題の学習を続けて行うことです
学習したことをすぐに復習する勉強法です。学校で出されるドリルが、これにあてはまります。
この方法は、昔から効果があるといわれてたのですが、最近の研究でこれには限界があることが分かってきたようです。
集中学習の実験
2005年にある実験が行われました。2つのグループに被験者を分けます。
一つは集中学習をするグループもう、一つはしないグループです。彼らは、外国の国名と都市の名前を覚えるなどの課題を与えられ、学習します。
集中学習をするグループは、集中学習をしないグループの4倍練習問題を解きました。
学習後に1週間あるいは、3週間の時間を空けてテストをしてみると、
1週間後は集中学習をしたグループの成績がよかった。
3週間後はどちらも変わらなかった!
という結果が出ました。
集中学習は短期的な記憶法としては、機能を果たしてるといえますが、長期的に記憶したい場合は、集中学習はあまりいい手段ではないんですね。
受験生なんかは、数年後に向けて勉強します。集中学習は、受験においてまったく意味をなさないということですね。
復習はどのタイミング?
2008年に総勢1354人が参加した、インターネットを通した実験があります。
彼らは歴史的な事実を覚える学習をして、学習から復習にとりかかるまでの時間をそれぞれ分けました。
テストは7日後と35日後に行われます。
テストが7日後にあるグループは復習を数日以内にすると得点が高く、
テストが35日後にあるグループは、10日を過ぎてから復習すると得点が高いことが分かりました。
ちなみに、その日のうちに復習した人は最も効果が薄かったという結果が出ています。
記憶に残すのなら分散学習
適切な間隔を空けて復習を行うことを、分散学習といいます。
上記の実験から、
学習からテストまでの間隔を1対5にするとよい
ことが分かりました。
例えば、復習から35日後にテストがある場合は、約10日後に復習をするのが効果的になります。
そんな逆算して考えられないよ!
という声もあると思います。
僕自身、普段の学習でそこまで厳密に気をつかっていません。
分散学習の重要なところは、その日のうちに復習しないことです
復習する日が10日をオーバーしても、高い効果が得られることが分かっています。
均等に学習する
何回も復習できる機会がある場合、どうすればいいの?
そういうときは、均等に復習していくと効果が高いです。
一般的に、よく分かっていないときは、復習の間隔を短くして、分かってきたら間隔を長くする、という復習法を使っている人が多いと思います。
2007年に行われた実験ではこれが、必ずしも正しくないことが分かりました。復習の間隔を徐々に伸ばす方法と、均等に復習していく方法、どちらがいいか比較した実験です。
結果、復習の間隔を均等にした方が、高い点数を取ることができることが分かりました。
どういうふうに復習すればいいの?
以上のことから、こういうことが言えます。
最初の復習は1対5で初めて、2回目以降は等間隔で復習する。
長期的に英単語を覚えたいと言う場合は、一日50単語とか決めて均等に復習していけばいいわけですね。