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記憶法は多く知っているほうがいい
心理学者のケネス・ヒグビーが提唱した理論で、
ヒグビーの7つの理論
というものがあります。
これはヒグビーが、記憶をするのに必要な7つのコツをまとめたものです。無意識にやっている人もいるようなテクニックですが、まとめて知っておくと、
「この方法で記憶できなかったら、この方法にしよう」
というふうに、記憶法の引き出しをストックすることができます。
7つのコツ
ヒグビーの7つのコツは以下の通りです。
1、有意味化
2、組織化
3、連想
4、視覚化
5、注意
6、興味
7、フィードバック
これらのコツを新撰組の池田屋事件を覚えると仮定して、解説していきます。
1、有意味化
有意味化とは、言葉を暗記するだけでなく、意味を理解するということです。
池田屋事件という単語だけを覚えるのではなく、京都の旅館、池田屋に潜伏していた尊皇攘夷派志士を新撰組が襲撃した事件と覚えます。
2、組織化
組織化とは、ようするにカテゴリー分けのことです。歴史科目の場合は、その事件が起きた年代、年号のことをいいます。人物の派閥でもいいでしょう。
池田屋事件の場合は幕末に起きた事件で、1864年に起きたという情報を、前後の事件と系統立てて覚えます。
3、連想
連想は、語呂合わせが真っ先に思いつく例です。
池田屋事件が起きたのは1864年なので、
「ジュウハチロウシ」が襲撃した
みたいな感じで覚えるといった具合です。
実際に池田屋事件は、18人で行われたわけではありません。「ロウシ」は新撰組の前身団体が壬生浪士組だったことから作っています。
自分で語呂合わせを作ると、記憶の定着率がアップするので、オリジナルを考えてみて下さい。
4、視覚化
覚えた言葉に、映像化されたイメージを繋げることをいいます。
新撰組だったら、近藤勇の肖像画でもいいですし、池田屋で覚えるのなら、現在は居酒屋になって石碑だけが残されている、池田屋跡の写真で覚えるといいでしょう。
5、注意
注意は範囲を狭めることによって、対象に目を向けることをいいます。歴史の勉強で言うと、ざっくり歴史を勉強するのではなく、一つの時代に絞って勉強することをいいます。
新撰組や池田屋事件を覚えたいときは、幕末にフォーカスして勉強するといいということになります。
6、興味
好きなことなら無限に覚えられる、ということです。
新撰組が活躍した幕末という時代は、歴史的に観てもターニングポイントと言える時代で、大河ドラマや時代小説のテーマによく用いられます。
そこから興味を派生させて、江戸時代の歴史や、維新後の歴史を勉強していくと、新撰組がなぜできたのかを知れますし、維新後に新撰組の隊員がどうなったのかも知ることが出来ます。
7、フィードバック
フィードバックは、振り返りです。ようするに復習のことです。これは、人に話すことでも同様の効果が得られます。
幕末の知識を機会があったら、披露するといいでしょう。博識だと思われ、なおかつ自分の記憶に定着するメリットがあります。
ただし、知識自慢にならないことに注意。
最後に
記憶するのに役立つ7つのコツの紹介でした。
このコツはどれか一つでも効果がありますし、複数のコツを併用すると効果はより大きくなります。
ですが、長期記憶に残すには、その単語の意味を知っていないとなかなか定着しません。
なにかを暗記したいときは、ひとまず1の有意味化を軽く行ってから、他の方法を試していくといいかもしれません。