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夢は人に言った方がいいのか
夢や目標が皆さんあると思います。
「10キロ痩せる」
とか
「俳優になる」
など夢の規模は違うでしょうが、ちょっとした目標なら誰しも持っているのではないでしょうか。
今回はそんな夢や目標は人に言ったほうがいいのか、それとも自分の内にしまっておいたほうがいいのかについて考えて行きたいと思います。
夢を言うことのメリット
まず、夢を人に言ったときのメリットについて考えていきます。
貯金に関する実験
チリの経済学者フェリペ・キャストとハーバード大学のダイナ・ポメランズらの行った貯金に関する実験があります。
内容は自営業の人に貯金をしてもらうというもので、あらかじめ貯金の目的と金額を公表した場合と、秘密にした場合ではどちらの貯金額が増えるかというものでした。
結果は貯金額を公表した場合の方が、貯金額が平均65パーセントも増えることが分かりました。
夢を言うことで認知的不調和が働く
人は自分が世間に公表した言葉や決断にこだわり、そのために努力します。
それは認知的不調和が働いているからです。
認知的不調和とは、自分の行動と言動に整合性を持たせようとする脳の働きのことをいいます。
夢は秘めていると枯れる
もちろんこれ以外にも理由は考えられます。
失敗を羞恥と捉える心でもあるでしょうし、毎日その夢を宣言することで、マインドセットが行われ「無意識の力」を借りたということも考えられます。
心理学者のウィリアム・ジェームズは
「情熱は内に秘めたままでいると、やがて枯れてしまう」
と言っています。
彼の説は「夢が達成できそうだ」と脳にフィードバックしないと、モチベーションが続かないというものでした。
夢を言わないことのメリット
夢を言わないことのメリットは、誰にも邪魔をされないことです。
夢を否定する人が現れる
夢や目標を口にすると、必ず邪魔をする人間が現れます。
例えば、
「俳優になる」
という夢がある人がいるとします。それを周りに言うと、
「食っていけるの?」「将来絶対ヤバイよ」
などと言ってくる人、もしくは遠回しに否定してくる人が必ず出てきます。
ドリーム・キラー
夢を潰す、これらの人間のことを、認知科学者の苫米地英人氏は「ドリーム・キラー」と呼んでいます。
・ドリーム・キラーはあなたの自己評価を下げる原因になります
・ドリーム・キラーを撃退する一番簡単な方法は、夢を他人に話さないことです
苫米地氏によると、釈迦の言った、
「自帰依自灯明(じきえじとうみょう)」
つまり
「自らを拠り所にする」
ことによって、自己評価を自分で決めていくといいそうです。
夢は言わない
アイダホ大学のK.C.マカロック博士は、
「誰にも言わないことで、目標は自分自身のために実現するのだ、と確信することが出来ます」
と言っています。
さらにミシガンのライフアドバイザー、スーザン・B・ウィルソン氏は、
「多くの人々が夢を叶えるのを途中でやめてしまう原因に、他者からの忠告があります」
と言っています。
ウィルソン氏の意見は苫米地氏の意見とかなり似ています。
夢を潰すのは自分
夢を人に言うにしろ、言わないにしろ、ドリーム・キラーは現れます。
それは自分自身です。
なにかうまく行かないことがあったとき、ネガティブな自己対話をすると自己評価が下がり、結果的に夢を潰します。
最終結論、言った方がいいのか
例えば、俳優になりたいとかお笑い芸人になりたいと言って、祝福する親や友人はかなり少ないと思います。
自分の夢を打ち明けて理解してもらうよりも、夢を潰すドリーム・キラーになってしまう可能性の方が高いです
そうなると、結果的に自己評価を下げる要因を作っていることになるのであまりよくないです。
では言わないほうがいいのかというと、言った場合に得られる認知的不調和が得られないというデメリットもあります。
どちらもメリットデメリットがあるので、難しいところです。
僕が出した結論はこれです。
言わない方が得られるメリットは大きい
自分の夢を言わないで「無意識」を活用する方法を見つければ、それが一番いいのではないかと思います。
自己対話をポジティブなものに変えて、自己評価を上げていきます。
そうして自分の夢について、考えていけばいいのではないでしょうか。