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性格は生後4ヶ月で決っている?
内向的な人と外交的な人について、おもしろい実験があります。
ハーバード大学のジェローム・ケーガン博士の行った研究で、生後4ヶ月の乳児に録音した音声を聞かせるなど、さまざまな刺激を与え反応を見るというものです。
刺激に対して、2割の赤ちゃんは、泣いたり手足を動かして暴れたりするなどの激しい反応をしました。
4割の赤ちゃんは落ち着き払い、残り4割はその中間の反応を見せました。
実験で激しい反応を示した赤ちゃんを高反応グループ、落ち着いていた赤ちゃんを低反応グループに分けて、その後2歳、4歳、11歳のときに子供の成長具合を追跡調査しました。
結果、
高反応グループの子供は内向的に育ち、低反応グループの子供は外交的な性格に育つ傾向が強い
ことが分かりました。
つまり、生後4ヶ月の時点である程度、性向は決定付けられていたというわけです。
内向的な人は外からの刺激に敏感だから傷つきやすく高反応であるため、結果引っ込み思案になってしまう。
逆に外交的な人は外からの刺激に鈍感だったから、落ち着き払って多少のことでは傷つかず、行動的になったというわけです。
治すよりも生かすことを考えるほうがいい
「三つ子の魂百まで」という、ことわざがありますが、性向においては4ヶ月、あるいはもっと前に、ひょっとすると生まれた時点で決まっている可能性があります。
これを単純に、性格が4ヶ月で決まると考えるのは早いですが、少なくとも内向的か外向的かは決まっているようです。ようするに、内向的な人に
「もっと人と関わろうぜ」
とか
「飛び込み営業行ってこい!」
などと言って、精神力を根性論で強化させるということに、効果はまったくといっていいほど期待できないわけです。
内向的な人はずっと内向的なままなので、逆に精神的に追い詰められてしまう危険性すらあります。ですので、否定せずに上手く活用することが重要になってきます。
内向的な人と外向的な人
外交的な人の主な特徴は、一言でいうとアクティブです。
失敗しても、すぐに次の行動を起こせる人のことをいいます。しかし、ときに無鉄砲になり取り返しの付かないところまで行ってしまう人でもあります。
内向的な人は人付き合いが苦手だったりする反面、感性豊かで、物事を深く捉え分析して、アイデアをどんどん生み出しいくのが得意です。
コアパーソナルプロジェクトを見つける
思ったことをなかなか言えない、引っ込み思案な内向的な人ですが、実は外交的になれるときがあります。それは、コア・パーソナル・プロジェクトです。
自分にとって重要だと思える事柄に携わっているときに、内向的な人でも外交的になれます
これは趣味の話に、つい熱くなるのに似ています。
自分が好きだと思うこと、大事だと思っていることに取り組んでいるときは内向的な人でも、外交的になれます。
内向的=よくないということは、まったくないです。
むしろ、アーティスティックな世界を志している人にとっては強い味方でしょう。内向的な人は、コア・パーソナル・プロジェクトを見つけましょう。