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集中学習とは?
物事を覚えるとき、その日に復習しないで間隔を空けてから復習することを分散学習といいます。
これに対して、学習直後に復習をすることを集中学習といいます。
集中学習で覚えたことは、数日であれば記憶に残っているのですが、3週間もするとその効果はほとんど意味をなさなくなってしまいます
テストで一夜漬けをして覚えたものが、テスト後には綺麗さっぱり忘れてしまっているのも集中学習で覚えたためです。
集中学習って意味ないの?
と思う方もいるでしょうが実は、集中学習が役に立つ場面もあるようです。
理解を深めるときに役に立つ
テキストなどを片付けたあとに、
「う~ん、まだよく分からないな」
ってことありますよね?
こういうときは集中学習をするといいみたいです。よく分からない部分を、その日のうちに復習します。
でも、これだけだと忘れてしまいます。
「分かった!」
という感覚は当日に感じることができますが、このまま復習をしなければ数週間で記憶が立ち消えてしまいます。
つまり、
集中学習をするときでも分散学習が必要
ということです。集中学習で分かったことを、分散学習で記憶に定着させていかなくてはいけないわけですね。
どれを集中学習すればいい?
でもどれを勉強すればいいか分からないよ!
そういった疑問に答える実験結果がありました。
大学生に難しい単語を覚えてもらったあとに各単語を集中学習で復習するか、分散学習で復習するか選ばせました。
その結果、自分で学習する単語を選んだグループは、得点率が上がりました。
メタ認知を信じて学習する
自分が認知していることを客観的に把握し、制御すること、「認知についての認知」のことを心理学の用語で、
「メタ認知」
といいます。
この実験では、
「この内容は集中学習でなく、分散学習した方がいい」
と思ったときに、初めて分散学習の効果が発揮されることを表しています。
言い換えると、
「自分のメタ認知を信じて学習」
すれば効果が得られるということになります。
ようするに、復習する場所を自分で選んでこそ、分散学習の効果が発揮されるわけですね。
まとめ
集中学習と分散学習の切り替えは、自己判断でいい、ということが分かったと思います。
ちなみに、英単語を覚えるときに使う単語帳ですが、一般的には一日に数単語ずつ覚えるやり方の方がいいと思われがちです。
しかし分散学習の考え方に照らし合わせると、
一日に覚える単語の量を増やして、その分復習の回数を増やした方が効果が高い
ようです。
分散学習による恩恵の他に、単語に対する単純接触回数が多くなるので、二重で記憶に残りやすくなるからだといえます。