みなさんこんにちは、ろまん灯籠です。
最近、博物館巡りが趣味と化してきています。ただ行っただけではもったいないと思い、記録として記していきます。
また、みなさんが旅行する際のご参考になればと思います。
今回は、茨城県阿見町にある『予科練平和記念館』に行ってきました。
過去の歴史を知ることは、現代を生きる私たちにとって重要なファクターです。
目次
どのくらいの規模の博物館なの?
僕は無料で楽しめる博物館を巡るのも好きなのですが、やはり有料の博物館は規模が違います。
館内の広さとしてはそこまで大きくはないのですが、中にある資料の数を考えると実際の詰め込まれた歴史はかなりのものです。
大体、普通に館内を見回って1時間、じっくり見て回って2時間強というところでしょうか。
もちろん、人によって展示物を見るスピードが違うので一概には言えません。フロアはそれぞれ、
1,入隊
2,訓練
3,心情
4,飛翔
5,交流
6,窮迫
7,特攻
の7つに分けられています。予科練への少年達の憧れ、受験から始まり最終的には終戦間際の神風までといった形です。
そもそも予科練てなに?
予科練って言葉に馴染みがない方も多いと思います。公式HPを参照して軽く説明します。
予科練とは、第一次世界大戦以降の航空機需要の高まりを受けて作られた若年層訓練期間のことです。
全国から14歳半から17歳までの少年を選抜し戦闘機のパイロットとして基礎訓練を始めました。この制度を飛行予科練習生制度といいます。
この制度ができてから終戦までの15年間で、約24万人が入隊しました。そのうち約2万4千人が戦場に行き、そのなかには特別特攻隊として出撃した人も多かったそうです。
予科練出身の戦死者は、このうちの8割の1万9千人にもなったといいます。
予科練の入隊からの流れが分かる
フロアを順路道理に進むと、予科練生がどのような心境で受験し、どのような心境で戦地へ飛び立ったかが分かります。
例えば、フロア1の入隊では少年達がなぜ予科練に夢を見たのかが分かります。
当時の日本も、財政的に苦しく人々は困窮していました。予科練に入ると、衣食住はのみならず教育までも受けることができます。
純粋な空への憧れで隊員になった人もいたのですが、多くの少年達は立身出世を目的として予科練習生となっていたようです。
空への憧れというよりも、名誉への憧れという感じでしょうか。
そういえば、資料の中で興味深いものを見つけました。
予科練習生には適性検査があったのですが、その審査基準として骨相・手相を取り込んでいたというのです。戦時中も、ナチスが血液型について本気で研究していたという話もあります。ちょっとオカルトな方面に走りたくなるものなのでしょうか。
ちなみにこの骨相・手相の適性検査を採用したのは、あの山本五十六艦長です。もっとリアリスティックな人をイメージしていたのですが、意外でした。
隣の雄翔館は入館無料
予科練平和記念館の隣は、陸上自衛隊土浦駐屯地武器学校があります。その敷地内にある『雄翔館』という建物は入館無料です。
予科練戦没者の遺書・遺品を収蔵、展示しており、こちらも資料的価値が非常に高いです。こういった生の声というのは、教科書に乗っていませんし、実際に現場で資料を見なければ分かりません。
こちらは、予科練平和記念館と併せて入場して欲しいという願いから入館料を無料としているようです。
またその隣には雄翔園という庭園があります。こちらは予科練の戦没者1万9千人の霊璽簿(れいじぼ)が収められています。
僕が行ったときは、ちょうど新人自衛官が授業を受けているところでした。教育係と思われる女性自衛官が熱心に説明していました。自衛隊の授業でも使われる場所のようです。
ゼロ戦模型も一見の価値あり
予科練平和記念館のすぐ横に大きな倉庫があります。
倉庫のなかには、実物大のゼロ戦模型が展示されています。こちらも無料で見ることができます。
さらにその脇に公園があるので、お子さん連れにもピッタリです。
500円の入場料ですが、無料で見れる場所を含めるとかなりの情報量があり、半日以上は滞在できるいい博物館でした。
予科練平和記念館
〒300-0302
茨城県稲敷郡阿見町大字廻戸5番地1
電話:029-891-3344
公式HP