年功序列は正しいのか?日本が抱える無能教育の負債

年功序列は正しいのか?日本が抱える無能教育の負債

「歩合制でよくある給料の格差」

あなたの会社の給与形態はどうですか?

勤続年数が上がるにつれて給与が上昇する年功序列?

自分が行ってきた成果に応じて給与が上昇する公平分配?

日本の社会が変わってきているとはいっても、給与形態に未だに年功序列を用いている会社が多いと思います。

どちらにもメリットデメリットはあるのですが、多くの若い社員は成果に応じて給与が公平に分配される方式を望んでいることと思います。

今回は心理学的に、「年功序列がダメな理由」というテーマで記事を書いていきます。

 

 

平等分配と公平分配

「給与を内ポケットにしまうビジネスマン」

仕事にやりがいがあっても、自分が行った仕事に関しては正当な報酬を貰いたいと思うのは当然のことです。

報酬には、金銭、地位、名誉など様々な種類があります。いくら地位や名誉を得たところで、金銭面で反映されないと勤労意欲の低下に繋がります。

給与形態には2種類があります。

・個人の業績に関係なく、平等に給料が支払われる平等分配

・個人の業績に応じて、公平に給料が支払われる公平分配

平等分配のメリットデメリット

平等分配は年功序列です。

これはグループの和や人間関係の維持を目的として用いられる給料態勢で、日本や韓国などの集団主義の国で多く用いられています。

確かに、組織の和は生まれますが、いくら頑張っても報酬に反映されないので次第に社員はやる気をなくしていきます。

公平分配のメリットデメリット

公平分配は能力主義的考え方で、アメリカでは主にこの給料態勢が取られています。

自分が頑張った分だけ給料が上がる仕組みなので、社員の勤労意欲を高めることができます。

反面、すべて実力で判断されるので使えないと判断された人は、会社での立場も報酬も低いものになってしまいます。

団体中心で考えるよりも、個人の能力という尺度で考えるので個人主義的考え方ともいえます。

なぜ平等分配でやる気がなくなるのか

「落胆して諦め顔の上司」[モデル:よたか]

言うまでもなく、平等分配(年功序列)でやる気がなくなるのは、成果が報酬に反映されないからです。

ドイツの心理学者マクリミリアン・リンゲルマンの行った実験で、興味深いものがあります。以下のようなものです。

被験者に綱引きをしてもらいます。初めは一対一、次は二対二、というように綱引きの人数を増やしていきます。

綱引きに参加する人数が増えるたびに、個人の力にどのような差が生じるのかを調べました。

実験の結果、綱引きに参加する人数が増えれば増えるほど、個々人が力を入れて引っ張ることがなくなりました。

ようするに、年功序列の集団主義では一人の人間がサボっていても見つかりにくく、努力に見合った報酬がないから起こったわけです。ようするに、平等分配のシステムでは、

「自分一人ぐらいサボっても大丈夫でしょ」

と思ってしまう可能性が高いということです。このように、集団のなかで力を発揮しないことを、リンゲルマン効果といいます。

成長したいなら公平分配

「ジャンプするビジネスマン」

実は、最近では公平分配を採用する日本企業が増えているようです。

僕の聞いた話だと、楽天などのベンチャー企業は、給与形態に公平分配を採用しているそうです。

また、日本で店舗数を増やしているコストコも、社員とパートの給料態勢を同じにして、同じ労働量に対して同じ報酬というシステムを取っています。

金がすべてではない、といいますが、やはりモチベーションを上げるためには必要なものです。これは新人社員の勤労意欲にも関係してきます。

コストコの話をしましたが、日本の企業もそろそろ、旧時代の年功序列はやめて実力で測る公平分配のシステムに切り替えるべきときである気がします。

当然、労働者としてはいくら頑張っても格差を埋められない平等分配よりも、自分の頑張りで覆すことのできる公平分配の会社に行きたがるわけですから。

ただ、社会のなかでは、どれだけ頑張っても報われない人も一定数います。そういう人々の、救済措置としての平等分配も考える必要もあるかもしれません。難しいところです。

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