記憶に残る復習方法 テスト効果を利用する

記憶に残る復習方法 テスト効果を利用する

目次

読むだけの復習って意味あるの?

「ここテストにでるよ!」とチョークで指す先生

復習をするとき、その方法は色々ありますが、例えばテスト範囲の教科書を読むだけの復習に意味はあるのでしょうか。

2008年にアメリカの研究グループにより、外国語単語の学習効果についての実験が発表されました。実験では大学生が、スワヒリ語を40単語覚えてテストをしました。初回のテストの平均点は、100点満点中30点ほどでした。

1回目のテストのあと、大学生たちを4つのグループに分けます。

A・・・全単語の見直しと再テストを行う。

B・・・テストで不正解だった単語のみ見直し、全単語を再テストする。

C・・・全単語見直しをして、テストで不正解だった単語のみ再テストする。

D・・・テストで不正解だった単語のみ、見直しと再テストをする。

総勉強時間はAが一番多く、Dが最短です。CとBは大体同じぐらいの所要時間でした。

その1週間後に最終テストを行いました。

見直しよりテストをした方が点数高い

習ったはずの公式がまったく出てこない女子高生

最終テストでは、AとBが一番得点を取れていました。Aは一番多くの時間を学習したので、高得点は当たり前です。

しかし、なぜ学習時間がAよりも少ないBが同じ成績を取れたのでしょう? 

ちなみに、CのグループはBのグループの半分しか点数がとれなかったそうです。

BとCの違いは、見直しです。Bのグループは間違った単語のみを見直して再テストをしたのに対し、Cのグループはすべての単語を見直して、間違った部分のみを復習しました。

ただ読むだけよりも、テストをした方が点数が高くなるということです。

テスト効果

「センター試験頑張って!」

事前に小テストをするだけで、本番の試験の成績が上がる現象のことを「テスト効果」といいます。

自分で思い出す努力をして、「あっ、そうだ!」と思い出したときに初めて記憶に残ります。

テスト効果も同じで、この思い出す感覚を作っているから効果があるわけです。

ギリシャ哲学者のアリストテレスは、こう言っています。

「繰り返し思い出すことにより記憶力が強まるのだ」

一説では、小テストによる復習を繰り返しすることで、記憶が思い出しやすい形に変形するともいわれています。

ただ覚えることと、思い出すことは違うわけです。

小テストは何回やるのが正解?

「生徒に人気のイケメンドイツ語教師」[モデル:Max_Ezaki]

ちなみに、小テストは何回やればいいのでしょうか。

数をこなせば記憶に残るのは当然なのですが、実験によって数字が導き出されています。

小テストで5回正解すれば、記憶に定着した。

5回正解すると、それ以上テストを行っても効果がないことが分かりました。

また、その復習自体もある程度の感覚を空ける必要があります。間違えた単語の復習を、1分おきにやるグループと6分おきにやるグループでは、6分おきにやった方がより高い点数を取ることができることが分かっています。

まとめ

「お座りする猫ちゃん」

・復習はテスト形式でやる

・復習は間隔を空ける

・5回正解すれば記憶に残る

読むだけの復習より、テスト効果を利用した復習がオススメです。

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