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人に親切にする
「時間がない」そういった時間不足の感覚を癒やすのに、意外な方法があります。それは、
人に「親切」をするということ
時間がないのに他人のために使う時間なんてない、というのが一般的な考えでしょう。しかし心理学的には、
他人のために時間を割いた方が、自分の時間を有効に使えるようになる
ということが分かっています。
イェール大学の研究では、「自分がやりたいこと」をやったグループより「他人のためになること」をやったグループの方が時間感覚が最大2倍も伸びたという結果も出ています。
さらに、他人に親切にした人ほど、生産性がアップしモチベーションが向上したそうです。
親切にすると自己効力感を増やせる
生産性がアップしたり、モチベーションが上がったり、自分は成し遂げられるといった自信のような感覚を心理学の用語で、
自己効力感
といいます。他人を助けるという行動は、それだけで役に立ったという手応えがあります。
他人を助けたという感覚で「自己効力感」つまり自信、達成感を得ることができます。自己効力感がアップすると、時間がないといった時間不足のストレスも減るので、まさに親切は一石二鳥です。
小さな親切で時間がないを解決
親切の効果を、正しく得るために5つのポイントがあります。
1、相手に共感する
2、相手のミスに寛容になる
3、他人に害がある行為は避ける
4、他人の人生にポジティブな影響を与える
5、わがままを我慢する
1、相手に共感する
相手の悩み事やトラブルを聞いたときに、ただ聞き流すのではなく、
「大変だったね」「それはかわいそうだ」
などと自分が不安な気持ちになったことを、言葉として伝えると言うというものです。
トラブルを解決する必要はなく、ただ共感するだけで親切の効能を得られます。
2、相手のミスに寛容になる
基本的には1に似ています。
職場の同僚でも友達でもいいです。誰かがミスをしたとき、
「そんなときもあるよ」「たまには仕方ない」
と声を掛けてあげます。
注意したいのが「次はこうした方がいい」といったアドバイスをしないこと。ただ優しい言葉を掛けてあげるだけでOKです。
3、他人に害がある行為は避ける
人に対してネガティブな行動をしても意味がない。
もし余計なことを言いそうになったり、怒りそうなときは口を閉じてそっと立ち去るのがいい。
感情に支配されるとそれだけで、「感情に支配された」というネガティブなイメージが自分についてしまいます。
4、他人の人生にポジティブな影響を与える
例えば道を聞かれたときに教えてあげるとか、コンビニの店員に「ありがとう」と言うとかそういう行動だけで効果があります。
なにも誰かのメンターになることはありません。ささいなことで十分です。
5、わがままを我慢する
基本的に人間は、自分のことを考えて生きるようにできています。
この性質を逆に捕らえて、
「他人を中心に考える」
というふうに考えるだけで効果が期待できます。
しかし、なにも他人のいいなりになって、八方美人で過ごせというわけではありません。
「待ち合わせに遅れない」「相手の都合を考える」
のように、少しだけ相手の気持ちを考えて、気持ちをコントロールすれば心理学的には「親切」となります。
いいね!で時間がない感覚に変化
一番手軽な方法として挙げられるのが、SNSで友人や知り合いの投稿に「いいね!」を付けることです。
1日5分だけツイッターで「いいね!」を付ける時間帯を設けます。
その間はツイートを見て「いいね!」を付けます。
これは、上記の「他人の人生にポジティブな影響を与える」にあたる行為です。他にも「お裾分けする」「募金する」などがあります。
小さなことですが、ある研究では「小さな親切」積み重ねると、うつ病の症状がやわらいだケースもありました。
親切のやりすぎに注意
「誰かの役に立った」という感覚から快感を得てドーパミンが分泌され、最終的に時間が伸びたような感覚になることを「ヘルパーズハイ」と呼ぶそうです。
しかし親切もやりすぎるとよくありません。感じる時間の流れは伸びていますが、物理的な時間は減っています。やりすぎると本当に時間がなくなってしまいます。
ですので、自分の時間を必要以上に親切に捧げる必要はありません。また、心理学的には、
1日1善行うよりも、週に1度だけ5膳行った方がストレスに強くなりやすい
という報告もあります。休日に街へ出たときに、小さな親切をするところから始めてみると、取りかかりやすいかもしれません。