目次
ゴール設定について
これまでゴール設定について、何度か書いてきました。
主に取り上げてきたのは小さなゴールと大きなゴールを作って、大きなゴールに向かって小さなゴールを積み上げてくというものです。
大きなゴールについては認知科学者の苫米地英人氏の理論を紹介し、小さなゴールについては科学的研究結果から得られる様々の情報を書いてきました。
紹介したゴール設定方法はそれぞれ実践的で、実際に科学的な根拠のあるものでしたが、今回は現時点でもっとも科学的根拠がある、ゴール設定法を紹介したいと思います。
MACの原則とは?
アイントホーフェン工科大学がゴール設定方法に関する評価の高い38の論文を集め、メタ分析ました。
その結果、ゴール設定には3つの要素が必要であることが判明しました。
その3つが「M・A・C」です。
M・・・メジャラブル(測定可能性)
A・・・アクショナブル(行動可能性)
C・・・コンビテント(適格性)
ゴール設定をして、そのゴールが正しい方向に向かっているか確かめるとき、またはゴールに向かっての道筋を考えるとき、3つの項目をチェックすることで間違わずに進むことができます。
メジャラブル(測定可能性)
測定可能性とは、ゴールが数字として測定可能なものかということです。
例えばダイエットでいえば
「夏までに痩せる」
ではなく、
「8月までに5キロ痩せる」
のように明確な数字を出せるか。
ただ痩せるという風に考えるときよりも、数字があった方が進捗具合を図りやすいわけです。
アクショナブル(行動可能性)
行動可能性は、ゴールまでのプロセスを正確に書き出せるかということです。
ダイエットでいうと、
「毎日5キロ走る」や「一日1食生活をする」
などが上げられます。
「8月までに5キロ痩せる」ためのプロセスを、明確化します。
コンビテント(適格性)
適格性は、目標達成が自分の価値観に基づいているかということです。
分かりやすくいうと、そのゴールを達成して喜びがあるかということです。
またまたダイエットの例ですが、
「痩せることによって水着を着たときのスタイルがよくなる。その結果モテる!」
という筋道ができます。
いや、これはあくまで例ですので深くは考えないで下さい(笑)
ちなみに、「自分はモテたくない」という価値観を持っていた場合は別の価値観を持っていなければいけません。
そうですね
「同性への威圧の意味でスタイルをよくする」
というのはどうでしょうw
MACの原則で誘惑に負けにくくなる
ゴール設定をこれに当てはめることで、誘惑にも負けにくくなります。
数字を明確化して(M)、その目標への筋道を建てたとしても(A)、ちょっとしたことがキッカケでその計画は崩れてしまいます。
そこで重要なのが、自分の価値観に合っているか(C)です。誘惑に負けそうなとき、
「ああ、これを今やるのは自分的にはダメなことだな。これをやった瞬間にどうでもよくなる。きっとこの先もずっと、この憂鬱な気持ちが続く。
きっと今まで守ってきた誓いも、すべて破り捨ててしまうだろう。そんな経験を過去に何度もしてきた。一時の快楽に身を任せて、これまで何度も頬に泥をつけてきた。
今、これをやらなければ少なくとも自分は誘惑に勝ったということになる。これは、未来の自分にとってもの凄くプラスなことなんだ。今日だけ、この瞬間だけ。これは自分の価値観に合わない。だから、今日この瞬間勇気を出す。自分で自分を褒められるように」
長々書きましたが、価値観に照らし合わせて問答をするわけです。
そのワンクッションを入れるだけで、衝動的に誘惑に負けることは少なくなります。
是非ゴール設定をするときは、MACの原則に当てはめてみて下さい。