初頭効果という心理効果があります。
これは最初に与えた情報が、後の情報に影響を及ぼすというものです。
第一印象が長い間残り続けるのは、この初頭効果による影響といわれています。ようするに第一印象をよくすると、のちのちまで得をするということです。
「第一印象をよくするのは分かるけど、具体的にはどうすりゃいいの?」
もっともな疑問です。
そもそも、第一印象とは出会ってからどのくらいの時間のことをいうのでしょうか?
そもそも、第一印象はどのくらいのあいだ今後の関係に影響していくのでしょうか?
目次
第一印象が決まる時間は意外に短い
第一印象というと、会って話して帰るまでというふうに思われるかもしれませんが、心理学的には違うようです。
心理学的に第一印象は、会ってから7秒から2分で決まるといわれています。
しばらく話して第一印象を決めるのではなく、7秒で直感的に好感が持てる人なのか判断し、2分ぐらい話しているあいだにその人がどういう人なのかを判断します。
例えば、新生活で自己紹介をする場面が多いと思います。
大体一人あたり1分ぐらいの自己紹介だとすると、多くの人は自己紹介であなたと合うかどうかということを判断できるということになります。
本当に初めの初めが重要なんですね。
第一印象はどのくらいの期間影響する?
人間はその人に対する印象が決まると、しばらくの間その人に対する印象を返ることが難しくなります。
「第一印象最悪だったけど、しばらくすると仲良くなった」
みたいな経験、実際の生活でないでしょうか? 第一印象が悪くてもある一定の期間が経過すると、変えることができるようです。
第一印象を変えるには、おおむね3ヶ月から半年かかるといわれています。
第一印象最悪だったな、と思う相手に対しても根気よく攻めれば半年後には印象をよくできる可能性もあるわけです。
第一印象をよくするには?
しかし、そんな努力をするぐらいなら、そもそも第一印象をいいものにしたいですよね?
そのためには、自分をよく知ってもらう必要があります。初対面の相手に自分がどんな人間か伝わらないと、つかみ所がない人間という印象になってしまいます。
第一印象をよくするには、どんな人にでも伝わる2分程度の自己紹介をあらかじめ考えておくのがいいでしょう。
相手に自分をどう思って欲しいのか、どういうふうな人間と思って欲しいのか印象づけたい事柄を並べた簡単な自己紹介を作ります。
自己紹介の組み立て方
自己紹介といっても、フォーマルな場面、コンパのような砕けた場面、軽い冗談ぐらいは言える場面とシチュエーションで変えていく必要があります。
しかし、それらの状況に合わせた自己紹介の台本を作っていくとそれも逆効果です。あらかじめ決められたことを話すとき、俳優でもない限り多くの人はどこか機械的に読み上げてしまいます。
そこで、シチュエーションに合わせた3つの柱を用意するという方法がオススメです。
例えば、「読書が好き・ダーツが上手い・スポーツ好き」のような感じです。制限時間はそこまで意識しなくてもいいですが、やっぱり意識したいのは簡潔かつ明確というところ。
限られた時間に対して、3つの柱の中から話題を広げてます。読書が好きなら好きな作家の名前を挙げたり、スポーツが好きならなんのスポーツが好きなのかといった具合です。先ほどの例で言うとフォーマルな場所では読書、砕けた場所では特技はダーツ、中間的なシチュエーションではスポーツと言った感じがいいでしょう。
この3つの柱を場面場面で使い分けることによって、第一印象をで相手に好感を持ってもらいやすくなります。
また、人間は自分で決めた自己のイメージに沿った行動をする傾向があります。3つの柱の中に自分の目標などを話してもいいかもしれません。
相手の印象ばかりでなく、自分の自分に対する印象すら変えられるようになります。
第一印象が悪いばかりに半年間苦労しないように、自己紹介の3つの柱は意識しておくといいでしょう。