水雷屯~伸び悩みの時期~【ざっくり易経講座その3】

水雷屯~伸び悩みの時期~【ざっくり易経講座その3】

「朝霧の湖面から飛び立つ水鳥」の写真

今回は、易経の卦の3つ目「水雷屯(すいらいちゅん)」について書いていきます。タイトルの横に書かれてている言葉は易の卦のイメージです。

この講座で少しでも易に興味を持っていただけたらと思います。

目次

伸び悩みの時期

「水雷屯」の画像検索結果

水雷屯の「屯」とは、「たむろする」ことです。新撰組屯所の「屯」です。組の人間が「たむろする」から屯所なので、外に出て行かないということ、よってこの卦が出たときは広がりがない状態です。

水雷屯は、易経のなかの四大難卦の一つとして数えられています。(三大難卦という場合もあります。そのときは水雷屯は含まれません)

つまり、水雷屯は「伸び悩み」を表しています。

水は雪・水・寒気などの坎難を表し、雷は草木の芽・発芽したての植物の種などを表します。この卦を連想させるとき、僕はよくこんな例え方をします。

「雪がたくさん積もっていて、その下の地面の中に植物の種があります。種が育つためには雪が溶けて春がこないといけません」

四大難卦とはいいましたが、実はこの水雷屯は僕が易経のなかで最も好きな卦です。僕はこの卦を希望の卦であると思っています。今がどんなに悪くとも、春は必ずやってくる。だから厳しい冬の寒さを耐えるように今を乗り越えるんです。

シーン別の水雷屯

「花壇に咲くビオラ」の写真

シチュエーションに合わせた以下の一例を参照して、占いをしてみましょう。

運勢

運気としては最悪のときか、最悪に向かいつつあるときです。しかし、いつか春はやってきて雪は溶けます。雪溶けを待って、今はひたすら自分を磨き続けるといいでしょう。

積極的に行動に出ても、坎難が邪魔して進むことはできません。今はダメなんだと諦めてしまうことも大事なことです。

そのときが来れば自然と力が湧いてきて、春先に芽が出る新緑のように伸びていくでしょう。

恋愛

お互いの関係性は遅々として進みません。お互いに外面で取り繕いすぎていて、真意がまったく読めません。

恋愛関係になったとしても、常に相手のことを疑ってしまうこともあるので注意が必要です。この卦が出たときは、しばらく恋愛のことを忘れて他の自分が没頭できることに挑戦していくのも大事なことです。

結婚

もし、現在の縁談を進めたいという意思があるのなら相応の覚悟が必要です。

水雷屯は「ずっと留まっている状態」です。縁談がまったく進まないということを意味しています。

順調そうに見えるときでも、どこかからほころびが出て一気に破綻していくこともあります。勢い任せで結婚を考えるのではなく、ゆっくり身を引いた状態で考えましょう。

健康

水雷屯とは「雪の下の地面で芽が出たがっている状態」です。病気ということで考えると、初期の状態です。

病気になりかけ、あるいはなったばかりなので長引くことが予想されます。しかし、逆に考えると初期の段階で治療が出来れば通常より早く完治するということもいえますので、悲観的になる必要もないでしょう。


今回の易経講座は、ここまでにしたいと思います。シチュエーションは徐々に増やしていきたいと思いますので、定期的に覗いてください。

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