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どこを褒められると嬉しいのか
人は、どこを、どんなときに褒められると嬉しくなるのでしょうか。正解は一つだけではありませんが、
他人は気づいているが、自分では気づいていない自分
を褒められたときに、最も嬉しく感じるようです。
例えば、カラオケで歌が上手い人がいたとして、
「歌上手ですね」
と言うと、大体いつも上手と言われている人は、嬉しいけど、慣れた感覚しかないのですが、
「リズム感がありますね」
と言われると、歌の上手さだけにフォーカスしていなく、リズム感について褒める人も、そこまで多くないため、相手が普通より喜ぶ可能性があります。
自己確認と自己拡大
ようするに、歌が上手い人にとっては歌が上手いと言われるのが当然なワケです。自分が知っていることについて、改めて知ることを、
自己確認
といいます。自明の理を、確認しただけになってしまうわけです。
逆に、自分が自覚していないところを褒められ、驚きが生まれた状態を、
自己拡大
といいます。人間は、自己拡大の喜びを与えてくれた人に、特別な感情を持ちやすくなります。
相手との仲を深めたいとき、常に相手の新しい一面を探すようにしましょう。
ジョハリの窓
ジョハリの窓は、自分が知っていることと知らないことを、4つに分類したものです。
・開放領域・・・自分も他人も知っている
・盲点領域・・・自分は知らなくて、他人は知っている
・隠蔽領域・・・自分は知っていて、他人は知らない
・未知領域・・・自分も他人も知らない
このなかで、盲点領域を褒めると、人は喜びを感じます。
自己拡大され、相手の印象により強く残るようになるわけです。
どんなふうに褒める?
例えば、やさしいね、というワードは使いすぎると相手は違和感を感じてしまいます。
それよりも、相手をやさしいと思った根拠について褒める方が効果的です。
「いつも、愚痴を聞いてくれてありがとう」
このように、やさしいというワードを使わずに、相手の行動にお礼と感謝を言います。
男女別の褒め方
男性に対して
男性に対しては、行動全体に対して褒めるのが効果的です。
ひとつのことに関して褒めるより、
「これがこうでこうよかった」
と全体的に、ざっくりと褒める方が強い印象を与えることができます。
女性に対して
女性に対しては、全体を褒めるより、一部分にフォーカスして褒めるほうが効果を得ることができます。
美人な人に対してであれば、
「口許がかわいいね」
といった具合に、全体的にではなく、一カ所に絞って褒めると効果的です。
男性は褒められると弱い
お世辞を言うのは、男性よりも、女性が多い気がします。
これは、男性がお世辞に弱い傾向にあることに関係があるのかもしれません。
裏を返すと、女性のお世辞が上手くいきやすいのは、男性がお世辞に屈してしまうから、ということです。
ただ、男性はプライドが高い人が多いので、そのお世辞が裏切られると怒ります。女性は、無責任にお世辞を言わないということも、必要かもしれません。